小説『竜から妖精へ……』
作者:じーく()

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52話 凍える闘志?意地?





























あの人探しからさらに数日……。

レビィとの仕事からで、十分ギルドの仕事に慣れたのか。

ゼクトは色々と依頼をこなしていた。

一緒に行こう!!と言う約束はしてたんだけど……。

主にミラ・エルザあたり…… 苦笑

タイミングが中々合わないみたいで……。

彼女達が機嫌を損ねていたのは言うまでもない……。

だけど仕事と言うのは当然行かなければならないもの。

衣食住に困ってしまうのだ。

それは子供と言えど当然の事だった。

更に追い討ちをかける事実がっ! 苦笑





「ん〜♪ふ〜ん〜♪」





鼻歌を歌いながら何やらご機嫌なのはレビィの姿……。

それを後ろで……見ていて……。





「む〜……… レビィのヤツ……なんであんなに機嫌が良いんだ?」

「わからんが、明らかな事はある……。」




ミラジェーンとエルザだ。

「奇遇だな?エルザ。私も考えてることがあるぞ。」

「ああ。」

2人は息を合わせるように……。

まあ、意識は絶対してないと思うが…… 苦笑



「「絶対っ!ゼクトと仕事に行ってからだ!!」」



ピタッと合う………。


















某時刻、ギルド内、別の場所では……。


「へっくしゅッ……。」

ゼクトがくしゃみをしていた。

「なんだ?ゼクト風邪か?」

隣で一緒に食事をしていたのはグレイだ。

「ん……。どうだろう?風邪……かかった事ないから……。」

ゼクトは「?」を浮かべながら、頭に手をやっていた。

「はははッ だったら誰かが噂していたりしてな?」

グレイは笑いながら肩をたたいていた。


そこへ………。



「おお〜〜〜ぃ!!ゼクト!!しょーーぶしろぉぉぉぉ!!!」

大声と共に……炎が……。


「はぁ……今日も元気だね?ナツは……。」


ため息をしていたが、実はちょっと慣れてきた。

これがほんとの戦闘狂?と言うヤツかな?

ナツはバトルが大好き!

「と言うかアホなんだよ。アイツは……。何回も何回もなぁ?」

グレイはゼクトにそう言う……。

勿論ナツが聞き逃すわけも無く……。

「んだと!グレイ!!オメーこそ!ゼクトにビビってんじゃねーのか!!?」

グレイの方に突っかかる!

「んだとコラ!誰がビビってるってぇ!!」

グレイも負けじと……。


「も〜〜……また……。」

ゼクトは苦笑いをしていた……。

そこへ……。


「まっ!いつもの事だよ?ほっとけば収まるって。」

「でもね……?ギルドの中。色々壊れちゃうよ?」

「あははっ!エルザあたりが止めるんじゃない?」

「あ……そうだね?そういえばリサーナは何してたの?」



そう、リサーナと話していた。

リサーナにも凄くお世話になっている。

大切な友達の1人だ。

「ゼクトっ!」

リサーナはゼクトの傍に来て。

「ん?どうしたの?」

「ねー!私とも一緒に仕事に行かない??」

とてもキラキラしている笑顔でそう言っていた。

中々拒めるものじゃない……んだけど……。

「うんっ喜んでっ!……あ……はははは。その……ミラやエルザとの約束もあるからね……。また怒られるから……。」

「あ……そうだったね?ゴメンゴメンっ♪」

リサーナは笑ってくれた……。

そう、これは前にも言われた事なんだけど……。


それは、【気にしすぎ】の一言。


自分が断った事で、相手は嫌な思いをするんじゃないか……。

その……嫌われるのではないか……。

特に……フェアリーテイルのみんなに……そう思われるのは……凄く嫌なんだ。

でも……気にするのはなるべく止めようと強く思っていた。

リサーナにだってよく言われたのだ。

【喧嘩するほど仲が良い】ともギルダーツにも言われた言葉だ。

【そんな事で嫌いになる人なんかこのギルドにはいない】

それはエルザに言われた言葉だ。

その言葉に間違いなかった……。

ミラだってエルザだって、仕事一緒に行けなくて凄く怒ってた表情だったし、実際怒られちゃったけど…

嫌ってなんかいない。

そうも感じたから。

だから、気にしすぎるのも、悪い事だって思ったからね。

本当に思ってくれてる……想ってくれている人と言うのは……。

信じて信じられていると言う事だから……。



「ん?どうかしたの?ゼクト。」

リサーナは考え事をしていたゼクトを不思議に思ったようだ。

「んーん。何でもないよ。」

笑いながらそう答えた。

そんな時!


「おいっゼクト!!」


突然……呼ばれた?

「ん?」

振り返って見ると…

「あれ?グレイ?どうしたの?ナツは?」

そうグレイだ。

なぜか血相かえて……立ってる?



「ゼクトっ!オレと勝負しろっ!!」

「………え?」



グレイからのまさかの一言!

「オレはお前にビビッてなんかねぇ!!」

グレイはビシッ!!っと人差し指をさして!

「はぁ……何があったの……?」

いつものグレイなら冷静?に見てるはずなのに……。

ナツの時以外はね。 苦笑







どうやら……

ナツのいってた【ビビッてる!】の一言に……

凍れる闘志に火がついた!

と言うか引火した? 苦笑

「カカカカッ!」

ナツはナツで向こうで笑ってるし……。


「だから、勝負しろっ!表ぇでろっ!って事だっ!」


“バッ!!”

上着を脱ぎ捨てる!!

「……グレイ?下は脱がなくていいから……。」

ゼクトはズボンにも手を伸ばしていたグレイにそう突っ込む!

「う……うっせえ!」

グレイは、はっとしてズボンに手をかけていたが直ぐに外し……。

「んで!どうなんだっ!」

また、ビシッ!!っと指を突きつける!

「うん。良いよ。グレイの魔法……よく考えたら見たこと無いしね?」

ゼクトはOKを出した。

はっきり言って、こういう展開も慣れ始めている自分がいるのだ。

エルザやミラもそう。

最近じゃ殆ど毎日ナツに挑まれてるし?

戦闘狂って呼ばれるのは、ヤだけど…… 苦笑


「よ……よーーし!表に出てるぞ!」


グレイはそう言うと、一足先に外へ……。


「さーて……」

ゼクトも準備を……。

「あはは……穏便にしなよ?ゼクトっ」

リサーナも苦笑いしながらそう言う。

「あ……それはグレイしだいだと……。そもそも、グレイも好きだったんだね?」

リサーナにそう聞く。

「あ……そうだね。最近じゃ、ゼクトとばかりだったから。前はナツとしょっちゅうだったよ。」

教えてくれた。

苦笑いしながら……。

うん……でも、あんまし知りたくないかな?

そんな事実…… 苦笑

「はぁ……まあ、いいかな?でも、オレ仕事入ってるし。オレとしては今日は止めときたいんだけどね。」

苦笑いを苦笑いで返していた。

「はっは〜〜!ほんっとお前は人気モンだな?」

そこへ大笑いしながら入ってきたのはギルダーツだ。

「あれ?ギルダーツ?仕事いってたんじゃないの?」

ギルダーツは一度仕事に出ると中々帰ってこない。

それは当然、

難易度の高い仕事ばかりだからだ。

そして、遠出でもある。

だが、今回は2〜3日で帰ってきていたようだ。

「んああ?ああ、仕事なら終わってんよ。それに飽きねえな?」

ギルダーツは笑いながらそう言う。

「……オレからじゃないよ?わかってるでしょ?」

一応そう突っ込むけど…

「だっはっは!まあ、さっさと行ってやれ。グレイも待ってるぞ。」

何も聞いちゃいないし……。

「わかってるよ!もうっ!」

ゼクトはそのまま外へと向かった。













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