小説『ワールドブレイカー(日本消滅)』
作者:真龍 白虎()

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どう見てもゲームの参加者。手には携帯、腰には拳銃。それで誰もがわかることである。

相手の男も俺の存在に気付き歩みをやめた。俺はいつでも抜けるように拳銃に指をかける。相手も同じく拳銃に手をかけていた。

なるべく人は殺したくない・・・でも、自分の家族が・・・。

俺が殺すか殺さないか迷っていると男は俺に向けて質問してきた。

「お前は人を殺したいか?家族を助けたいか?」

急な質問に戸惑う俺。相手は拳銃から手を話をして質問をしていく。

「人を殺したいのか?助けたいのか?」

同じ質問を男は投げかけてくる。俺は相手の手を観察して拳銃を持っていないことを確認して答えた。

「俺は人を殺したくない。でも、家族は救いたい。矛盾しているけど・・・救いたい!!」

相手の目を見つめて言う。

「そうか。矛盾をしているけど救いたいか・・・お前はいいやつだな」

男は少し笑顔を見せ壁に寄りかかり座った。

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