小説『ワールドブレイカー(日本消滅)』
作者:真龍 白虎()

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やはり、メールの内容は自分のクリアメールだった。俺はただ呆然とそのメールを見つめる。何も考えずただ、頭がボーッとしていた。

「だめだよ。現実逃避しちゃ。信二さんかわいそう。かわいそう。か・わ・い・そ・う!!」

ブチッ!!俺の何かが外れたような気がした。呆然としていた俺の頭の中が1つだけ考えが思い浮かぶ。

【こいつを殺す!!】

目の前にいる隼人の首をめがけて手をだす。このまま、締め付けて殺す。ただ、それだけを考えていた。しかし、隼人の首にもう少しで触れそうになったとき、何者かの手が俺の手を後ろに回し拘束した。

「!?」

そのまま、押さえつけられるように足をかけられ動けなくする。俺を押さえつけた相手を見るがそこにはあの仮面の男がいた。

「新道 悟さん。あなたはゲームをクリアしました。次のステージに行くので移動してください。なお、ほかのプレイヤーに傷をつけられるのは許せない行為です。おやめください」

仮面の男は決められた通りの言葉を話すと、俺を拘束したまま引きずりつれていこうとする。

「悲しいね悟君。うらみを返せないまま連れていかれる。悲しい悲しい。いい気味だよ」

にやりと笑顔を見せた隼人が俺を見送りをする。

「クソッ!!クソッ!!俺はあいつに恨みを返さなきゃいけないんだ!!」

手を動かし、何とか逃れようとするが仮面の男の力が強いため解くことができない。さらに、カチャッ。

「動くと撃ちますよ」

腰に拳銃を当てられてしまった。

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