小説『ワールドブレイカー(日本消滅)』
作者:真龍 白虎()

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もし、ポケットの中に紙が入っていることに気付かなかったらどうなっていたのか・・・・最後のかすれている文字が気になった。いったい、あそこには何が書いてあったのか・・・。

そうこうしているうちに羽田空港に着いた。羽田空港にゲームの主催者がいると紙には書いてあったのだが、空港は多くの人で引き締めあっていて、どこにいるかわからない。

「あの・・・あなたも参加者ですか?」

あたりを見渡している俺に対して一人の女性が話しかけてきた。

「はい、そうですが・・・なんでわかりました?」

「そんなの簡単ですよ。手紙を持ってうろちょろとあたりを探している人なんて参加者ぐらいしかいません」

たしかにそうだ。空港であたりを見ていたら知っている人から見ると参加者ぐらいにしか見えない。現に目の前にいる女性が持っている手紙と同じ種類の手紙だったらなおさらだ。そういうことならこの女性も参加者になる。

「すみません。名前を教えてくれませんか?」

「ああ、私ですか。私の名前は神崎 真央 (かんざき まお)といいます。埼玉代表です」

「俺の名前は新道 悟です。東京代表です」

「東京代表なんですか!?近いですね」

真央は笑顔を見せながら言った。それにしても本当に全国から人を集めているなんて・・・どんなゲームなんだ?

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