小説『ワールドブレイカー(日本消滅)』
作者:真龍 白虎()

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「神崎さん」

「真央でいいですよ」

「じゃあ、真央さん。主催者がどこにいるかわかりますか?」

「それは・・・あの人じゃないんですか?」

真央が主催者の場所を指差す。そこには空港では不釣合いな格好をした男性が1人立っていた。顔には仮面。服はマントを羽織っている。気が付かなかった俺がおかしかった。

「たぶん、あの人だと思いますが・・・1人ではかけづらくて、話をかけたんです」

真央の証言に俺も同意だった。あんな人に1人で話しかけたらおかしく思われる。だったら2人で話をかけたい。

「話・・・かけますか?」

俺はゆっくりとその男に向けて歩いた。真央も後ろから付いてきている。男に近づくにつれて仮面の絵柄がよく見えるようになってきた。仮面は不気味に微笑み近寄りがたい。
しかし、話かけなければ意味がないので俺はおそるおそるだが話をかけた。

「あの・・・主催者ですよね?参加者なんですけど・・・」

俺がそういうと男は無言のまま歩き始めた。

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