小説『短編集』
作者:クロー()

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僕の日常



僕は職場ではお客さんの玩具。割と自由の中で生きてるからストレスが溜まり放題なんてことはないけど、飽くまでもお客さんにとって玩具にすぎないってこと。めんどくさい人付き合いとか気遣いとか嫌いだから別に構わないんだけど、ストレスが溜まってくることはあるし、時々虚しさを感じる時もある。少し職場に適応するために無理してるんだよね。
その玩具を開発したのも台詞を考えるのも僕自身なんだけどね。
適応能力がないわけではない。それなりに出世したし、落ち着いた地位にある。
けど、やっぱり無理はしている。



本当の僕はものすごく分かりやすいんだけど、人目のつかないところに隠してあるんだよ。
すごくナイーブな部分だから。
本当の僕は、純情な色男以外の何者でもないのよ。休日は仕事の傍らそういうとこ全開にしてる。独身だけどね。
わけありの独身なんだよ、ただで純情な色男やってるんじゃないんだよ。


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