小説『短編集』
作者:クロー()

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痛い人



「なんで、そこにいるんですか?」

「え、なんですって?」

「なんで私の家の玄関前にいるんですか?」

「あれ?おかしいな、記憶がない」

「そんなわけないでしょ、意識のない人間がちゃんと横断歩道渡ったりこのアパートの階段上がれますか?」

「いや、だってほんとに記憶がないんだもん」

「じゃあインターホンに出た時なにも言わなかったのはなんでですか?」

「意識無かったのかもしれません」

「じゃなんで下着しか身に着けてないんですか!」

「その質問一番最初でしょ」(ニヤニヤ)

「こっちが恥ずかしくなるから一番指摘しにくいんですよ」




「!?なんですか、今ドアの下部足にひっかけましたよね、ひっかけましたよね」

「今かっけが激しくて足が前に出てしまいましたよ」

「かっけってそういう病気でしたっけ??」

「ほら、勝手に足が動いてしまうんです」

「おかしいでしょ、どう見ても健全な足だよ」

「ほいじゃ帰ります、警察呼んでくれなかっただけありがたい」

「正気じゃん!」




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