小説『ダーウィンが来た』
作者:市楽()

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〜第3章『ダーウィンが歌った』〜


 ダーウィンが歌った。風呂場から気持ちよさそうなダーウィンの歌声が漏れてくる。

他人の家でよくもこれだけくつろげるものだ。半ば呆れながら耳を傾けていると、

御機嫌なダーウィンは聞き慣れない歌を次々と歌った。

その旋律や歌詞は海の向こうにある異国を感じさせた。おれには何の歌か分からない。

ただ、目を閉じて聴いていると見慣れない風景や人々の顔が浮かんでくる。

そこがきっとダーウィンの故郷なのだろう。

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